【質問箱】バイクの旋回について知っておきたい事とセルフステア

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いつもコメントをいただく方からセルフステアについてご質問を頂きました。Kさんいつも有難うございます! 😀

以下の記事のコメント欄に回答しています。

コーナリングでふらつかない方法

今回の質問内容を要約し、

一番向きが変わるのはどのタイミングか?

セルフステアの使い方

という事も含めて旋回について考えてみたいと思います。質問の最後に「わからない事ばかりです」という一文が有り、確かにある程度は理論的に知っていた方が理解しやすいだろうと思いますので、今日は

バイクが曲がる原理について基本的な事を書いてみます。

深堀りすると話がややこしくなるので、「そうなんだ~」というくらい気楽にご理解頂ければと思います。

 

【舵角】 バイクが曲がる原理その1

バイクは曲がりたい方向に傾けると自然にハンドルが内側(曲がりたい方向)に切れ込む性質を持っていますが

これをセルフステアといいます。

誤解を恐れずに簡単に言いますと、つまりバイクが曲がる原理の一つはハンドルの舵角に応じて曲がっているという事になります。ハンドルの切れ角によってバランスを取りながら旋回していますので、あなたはこのセルフステアを邪魔しない様に操作する必要があります。  ちなみにバイクが止まっている状態でもこのセルフステアを確認する事が出来ますので、軽いバイクをお持ちの方は一度やってみてください。バイクは重いので自転車でも構いません。同じ現象が起こります。 ※舵角=切れ角 同じ意味です

セルフステアを活かしながら曲がると?

速度とバンク角に応じてバイクが勝手にハンドルの切れ角のバランスを取ってくれます。この時こそがそのバイクが持つ最大の旋回能力を発揮している状態です。"バイクの旋回性能を引き出す"というイメージを持つところがポイントです。

セルフステアを邪魔したらどうなるか?

  1. ハンドルを真っ直ぐ固定すると・・・バイクを傾けても(バンクさせても)真っ直ぐ走ろうとするので曲がれません。
  2. 逆ハンドルを切ると・・・曲がらないどころかバンク角がどんどん深くなり転倒してしまいます。

バイクの動きに背いてハンドルを操作していませんか?

 

セルフステアの練習のしかた

  1. 下半身を使ってしっかりニーグリップを行い、上半身を出来るだけ脱力しハンドルから(切れ角方向の)力を抜く。
  2. バンクさせるとハンドルが切れ込むので怖くない様に軽く手で調節する。無理に戻したり固定しない。
  3. 出来るだけセルフステアを邪魔しない様に力を抜く(舵角は極力バイク任せ)
  4. アクセルはパーシャル状態を維持、又はチョイ足し気味で、体重をシートに乗せて体をバイクに預ける

以上を行いながら、アクセルの強弱、スピードごとのハンドル切れ角を確認して、バンク角と合わさった時の切れ角とリンクさせながら、何度も練習して自分なりにスピードとバンク角による切れ角の調整を体で憶える。もしあなたが今まで手に力が入っててバイクが曲がらないと思っていたなら、セルフステアを引き出すだけで驚くほど曲がる事に気付けると思います。ちなみにアクセルを戻しっぱなしにするとどんどん舵角が増えますので最終的に転んでしまいます。パーシャルよりほんの少し加速気味の方が安全かもしれません。

■基本的なアクセルの強弱、スピードごとのハンドル切れ角

アクセルを弱める=スピードが低い状態では舵角は大きくなる=回転半径が小さい

アクセルを開ける=スピードが高い状態では舵角は少なくなる=回転半径が大きい

※ 下記のようなイメージです

  

http://www.bikebros.co.jp/vb/ridetech/police/ride-08/

 

旋回の練習で注意する事

  • セルフステアを邪魔しない
  • セルフステア以上に切れ角を足し過ぎない
  • スピードを一定に保つ(ブレーキを掛けたりアクセルを大きく開けない)

路面状況、タイヤの消耗や空気圧などの基本は勿論確認してくださいね。

なお、諸条件により必要以上に切れ込むバイクもあるので、徐々に試す事が大事です。

練習時にふらついたりする方は、記事冒頭のリンク先にふらつかない方法が書かれていますので参考にされて下さい。 

 

 

【タイヤ】 バイクが曲がる原理その2

  出典:ブリヂストン

バイクのタイヤはご存じの通り楕円形になっていますが、この形状のお陰で

  1. バイクを傾けやすくなる
  2. キャンバースラストの原理で旋回する
  3. グリップ力を高める

等のメリットが発生しています。

この中でも、②キャンバースラストが旋回に最も関係性が深く、更にはバンクすればするほど旋回能力が高くなると思ってください。

下記の図のようなイメージだと簡単に理解すれば大丈夫です。

出典:ダンロップモーターサイクルズ

最初は難しく考えず、「形からして斜めに転がすだけで曲がっていきそう!」位の感覚で十分です。バンクすれば曲がるのだという事が理論的に証明されて作られているという安心感が持てればいいです。

詳しく知りたい方はブリヂストンさんのサイトにアクセスしてみてください。詳しく解説されてあります

https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/howto/role.html

 

一番向きが変わるのはどのタイミングか?

質問にあった「一番向きが変わるのはどのタイミングか?」という問いですが、答えは

  • スピードで言うなら一番車速が落ちた時
  • タイヤ=バンク角で言うならフルバンクしている時
  • 舵角で言うならバイクが決めたセルフステアが活かされている時

となります。

バイクは走行する事で慣性や遠心力が発生しますので、様々な技術やパーツ(サスペンションなど)を駆使してその全てのバランスを図りながら乗る乗り物です。この絶対条件をあなた自身のレベルに照らし合わせながら、目の前に現れるコーナーにあわせて走れば問題ありません。

 

旋回まとめ

バイク的には上記の基本を守れば気持ちよくコーナーを曲がれるように作ってありますので、先ずは基本を脳で覚え、練習で身に付けてください。脳と実際の操作がリンクするにはやはり反復練習あるのみですので、焦らずステップバイステップで成長するようにしてください。マメ知識ですが、バイクは「①適切な駆動状態(パーシャル~チョイ足しくらい)で②フロント:リヤタイヤに5:5~4:6以上で荷重が掛かっている状態で③ハンドルに無理な力が加わっていない④バンク角とスピードがタイヤの限界を超えない状態では、理論上フロントからは転ばない」と言われています。 よく読むと当たり前の話ですが万が一転んでも責任は持てませんゴメンナサイ。。

逆に考えると、曲がらない原因のほとんどは①スピードの出し過ぎ②バイク本来の性能をライダーが邪魔している、という事になります。

上手なライダーやプロレーサーは、ストレートでもコーナーでもどこもかしこも飛ばしているように見えますが、実は曲がる時はキチンとスピードを抑え、旋回能力を最大限に引出しています。走る―止まる―曲がるのメリハリがありつつ尚且つスムーズに走っているのです。

先日行われた鈴鹿8時間耐久ロードレースで、予選も決勝も最も速いタイムをたたき出したのはカワサキのジョナサン・レイ選手でした。その走りは大変スムーズで、予選で最速タイムを出した時は軽く流しているように見えるほどでした。まさに究極です。この走りこそ憧れであり目指したいところですよね。

あなたにも、マンガのような迫力ある激しい走りではなく、スムーズで安全な走りを目指して頂きたいです。

一緒に頑張りましょう! 😀 

 

 https://twitter.com/bikeyokabai/status/1023991825776820224

 

 

   

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コメント

  1. 弓道兄弟 より:

    いつも夜分にすみません。

    職業柄、毎日飲んで酔った状態でしか質問できないのですが、

    質問の続きは以下の通りです。
    上手い人からの情報やライディング情報誌には、
    「ヒザ擦りはバンクの角度を計るための目安」
    「ステップに付いてるバンクセンサーは『これ以上寝かせたら危ないよ』って目安」
    と教わったのですが、私のレベルでは、膝を擦っても、バンクセンサーを外したステップを刷りまくっても転けた経験はありません。

    寝かしすぎて転けるのはどうい理屈で起こるのですか。

    柳川さんが尻まで擦ってる写真を見たことが有ります。
    てことは、操作を間違えなければ尻擦るとこまで行けるのですか?

    1. 山口尚之 より:

      弓道兄弟さん>いつも有難うございます。晩酌のお共に読んで頂いてるなんて嬉し過ぎます(^^)

      膝擦りの考え方は人それぞれですよね。角度の目安にもなるし安心感の一つとして擦っている人もいます。レーサーでも僅かしか擦らないという人もいますよ。コレという基準は無いので弓道兄弟さんなりの膝の使い方を探してみてくださいね。

      ステップのバンクセンサーは確かに目安でありバンク角に対する注意喚起の意味を含んでいます。
      基本的には一般公道用のバイクとして販売されていますので、「公道ではこれ以上無理したら危ないよ」という角度に設定されているはずです。ですのでサーキットの様にグリップが高くハイスピードでしかもバンク角が深くなる事は想定外の話になります。弓道兄弟さんはセンサーを外しても転んだことが無いとの事ですので、結構高いレベルで走られてあるかと想像できますね。
      今よりもっと深いバンク角が欲しい場合は、レース用のステップに変更(高い位置になり幅も狭い)、マフラー変更(これも高い位置に変更)、クランクケースを薄くする等の対策が必要です。

      寝かし過ぎて転ぶ理屈というのは、タイヤにもバンク角の限界がありますので、バンク角が深すぎて限界を超える場合と、ある程度のバンク角+遠心力(スピード)のバランスが崩れた時に限界越えして転んでしまいます。

      柳川さんがお尻まで擦ってるかどうか真相は定かではありませんが(今度聞いてみますね)、操作を間違わなければタイヤのイケるところまでは行けますし、ライディングフォームやタイヤその他の条件が揃えば、場合によってはかなり近いところまで行けるのは確かです。
      行けるのは確かですが、チャレンジはお勧めいたしません(笑)

      他にも「タイヤの限界ってどこですか?」とよく質問されるのですが、こればかりは上記の様に条件や人によって様々ですので、どうしても知りたければ実際にタイヤが滑る所まで自分で試すしかありません。決して試す事を勧めてるわけではありませんので無理なく安全運転を心掛けてくださいね

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