【中級編】自分のライディングを成長させる方法

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自分のライディングを成長させる方法【中級編】です。

バイクの楽しみ方は人それぞれですが、今回は快適にカーブを走る為の考え方やテクニックに触れてみたいと思います。くれぐれも法定速度内でのお話ですので、「膝擦り」など高度なお話は次回サーキット編を書きますので暫くお待ち下さい。

今回の記事を読めば

  • カーブで楽に旋回する方法
  • 高速道路のカーブをスムーズにクリアする方法
  • カーブでやってはいけない事

をマスター出来ます。(一般公道でのコーナリングテクニックに焦点を当てます)

目線の重要性

初心者がいきなり上達するテクニック【目線編】でも触れましたが、目線と言うのはバイクにおいてとても重要なテクニックとなります。これは交差点でもワインディングでも高速道路でも同じです。

例えばUターンの際、上手な人は自然と90度~120度ほど横、又は後ろを振り返りながら曲がっています。もうこれは理屈ではなく(理屈で説明しにくいだけですけど苦笑)体が自然に反応する「反射」という言葉の方がわかりやすいかと思います。自分が最終的に行きたいところを見る! 過去の指導経験の中から、細かい体の使い方やニーグリップウンヌンカンヌンよりも、極端に言えばとりあえず目線を遠くに持って行くだけでコーナリングの70%が解決するというイメージを私は持っています。

それだけ目線は重要という事です。

但し、この目線には自分が走りたいライン取り(進入、クリッピング、立ち上がりポイント)という考え方が必要になります。このライン取りを間違えてしまうと、同時に目線の位置も間違ってしまいますので注意が必要です。別の機会に詳しくライン取りを取り上げますが、簡単に言うと「路面上に自分だけに見える道しるべ(走行ライン)を描いて、その線上をなぞって走るだけ」という感じです。自分が楽に走れるラインを瞬時に路面上に描くイメージが出来るようになればあなたのライディングは格段に向上します。ライン取りは前回の走行設計のところでも触れていますのでご確認下さい。

 

スピードは一定速度で

どのスピード域でも、カーブを曲がる際の基本は「進入~出口まで一定速度をキープする」事です。一定速度がどの程度かと言うと、「カーブで一番速度が落ちるスピード」です。もちろんこれはカーブの大きさや角度、複合になっているなど諸条件によって異なりますが、原則としてこの一番速度が落ちるスピードに合わせてカーブに進入すれば、突然のトラブルが起こらない限り転んだりする事はまず考えにくく楽にカーブを曲がる事が出来ます。

なぜ最初にスピードを十分に落とすかと言うと、バイクがバンクしている間中アクセルをパーシャルにして曲がる事でバイクが安定するからです。このパーシャル状態を作る事が一番安全な曲がり方になります。ではなぜパーシャル状態が一番安全なのでしょうか?

 

パーシャルのメリット

アクセルがパーシャル状態のとき、以下のような様々なメリットが得られます

  1. 推進力をコントロールしやすい
  2. 自分で遠心力を作り出せる
  3. 前後のサスペンションに均等な力が掛かる

1、推進力をコントロールしやすい

バイクはスピードを落とす事よりも上げる方が楽な乗り物です。というかスピードを落とす技術は永遠のテーマといってよい程難しいものです。落としすぎたらアクセルを開けるだけ、それだけで良いのです。以前にも書きましたが、バイク自体は推進力さえあれば転ばないように自律走行が可能なように作られています。バイク自身が持つメリットを十分に引き出してあげる事が大切です。なお、アクセルコントロールに自信が無ければ、少しだけリヤブレーキを使ってあげれば(リヤブレーキを踏みながらアクセルを開ける)コントロールがしやすくなります。

2、自分で遠心力を作り出せる

推進力を自らコントロールする(作り出す)ことで、同時に前に進もうとする慣性の力を横方向に作り出す「遠心力」としてコントロールする事が出来ます。この遠心力を自ら感じる事が大事で、これさえ自分のモノに出来れば、バイクに対する荷重の掛け方やニーグリップを強く意識せずとも、シートの上でバランスを取るだけで上手くカーブを曲がる事が出来るようになります。極端な話ですが荷重、ニーグリップ、バンク角、ハンドル操作などは後回しで構いません。目線とバランスさえ身に付ければバイクは楽に乗れます

3、前後のサスペンションに均等な力が掛かる

加速も減速も感じる事が無いパーシャル状態を維持していれば、サスペンションも適度なところで落ち着き、フワフワすることも無く安定したバンク角をキープ出来ます。なお、理論上ではこの状態の時にフロントタイヤが滑る事は無いという事になるそうです(あくまで理論上)。

 

曲がりきるまで加速をしない

サーキットでも多いのですが、まだバイクが曲がり切っていないのに加速に入ってしまう方が非常に多いです。ツーリングなどで自分より上手な人と一緒に走る時にも注意してほしいのですが、コーナー立ち上がりで前の人に離されてしまうと、心理的に自分も加速したくなるものですが、そこをグッと堪えて、離されてしまってもバイクの加速性能を信じてストレート(バイクが起きている状態)で追いつくように強く意識して下さい。コーナーアウト側には危険しか潜んでいません。止まる・曲がる・走るのメリハリは大切です。

 

高速道路のカーブでやってはいけない事

一般道よりもスピードが出ている高速状態になると何が起きるか?というと、一番は遠心力が強くなるという事です。この強烈な遠心力をコントロールできないととんでもない事故になってしまいますので、まずは高速道路でやってはいけない事をあげます。

  1. 遠心力やバイクを力でねじ伏せようなどと考えない
  2. バンク角で解決しようとしない
  3. カーブの中で減速の為のブレーキを使わない

1、遠心力やバイクを力でねじ伏せようなどと考えない

排気量が大型になればなるほど重量が増しますので遠心力は大きく働きます。200kg以上ある鉄の塊が時速100km/hでカーブを曲がろうとするのです。単純に考えるだけでも人間の力で抑えつけられるものではないのがわかると思います。特にリターンライダーの方は若い時に比べると筋力が落ちているのは自覚があると思います。自然の摂理にはとうてい敵いませんのでここは賢い選択をしましょう。

2、バンク角で解決しようとしない

同じバンク角でも、スピードが出ていると自分が思った以上にバイクは曲がってくれません。更にはスピードのお陰でタイヤにも大きな負担が掛かります。タイヤと言うのはバンク角が深くなるほどグリップ力が落ちていきますので、スピードに見合ったバンク角を意識することが大切です。

3、カーブの中で減速の為のブレーキを使わない

上記のように、バンクしている時はタイヤのグリップ力も落ちますので、このグリップ力が落ちている状態の時に強めのブレーキを掛ける事は命取りになる可能性があります。特にフロントブレーキに頼るとサスペンションにも大きな負担が掛かりますので更に危険が増しますので要注意です。

 

高速道路のカーブをスムーズに曲がるには

やってはいけない事に注意し、一般道と同じく目線、進入スピード、一定速度で曲がる事を意識すれば高速道路も怖くありません。以下に高速を走る際のコツを3つ上げておきます

  1. スピードメーターを常々確認しておく
  2. 高速道路のカーブではバイクが重く感じるので荷重ポイントを意識しておく
  3. 上半身でバイクを曲げようとせず、バイクと一体感を感じながら目線で曲げる

1、スピードメーターを常々確認しておく

人間の動体視力はすぐにスピードに慣れてしまうので、常にスピードメーターを確認し、感覚で走らない様にしましょう。

2、高速道路のカーブではバイクが重く感じるので荷重ポイントを意識しておく

遠心力が強く働くのは説明した通りですので、あとはあなた自身がそのことを常に意識しておく必要があります。具体的に言うと、遠心力に負けない様にいつもより強めに力が必要だという事です。そしてスピードが出る分空走・制動距離も長くなりますので、早目に準備をしておく事も大切ですね。

3、上半身でバイクを曲げようとせず、バイクと一体感を感じながら目線で曲げる

力でねじ伏せようとすると思わず上半身を使ってしまうのですが、アクセルが開いている時に、上半身だけでリーンアウト気味にバイクをいくら寝かせてもバイクは曲がりません。スピードの出しすぎに注意して、自重をバイクに預けてバランスを取り、自分で路面上に描いたライン上に目線をしっかり持っていけば自然とバイクは曲がってくれます。

 

まとめ

今回も結論としては「スピードを出し過ぎない」という事です。

トラブルの殆どは自分がコントロールできないスピードになった時に起きる物です。意外に思うかもしれませんが、トップレーサーの人達も旋回中は無理をしていません。そのバイクの持つ性能のギリギリのところでコントロールしているので異常な速さに見えてしまいますが、

コーナーはスピード重視で走っているのでは無くメリハリで走っているのです。

以上、あなたのライディング上達のお役に立てていれば幸いです。

本日もお読み頂き有難うございました 🙂 

   
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