リターンライダー、ペーパーライダー、これから免許を取得される方、免許取り立ての方向けに書いています
このページは
- スタート時にフラフラする
- 左には曲がれるが右には曲がれない
- そもそもクラッチ操作がおぼつかない
- 基礎練習の方法が知りたい
という方向けです。
基礎練習を繰り返し行っておけば、同時に立ちごけの練習にもなります。
冬場に出来る無理のない練習方法としても見て頂ければ幸いです。
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バイクの基礎練習(意外とだれもやっていない事)
クラッチの繋がりを完璧にコントロール出来ている初心者の方はどの位いらっしゃるでしょうか?
バイクは推進力さえ得てしまえば勝手に走ってくれる乗り物ですがまず半クラッチをある程度身に付けないと上手くスタートすら出来ません。又、走る事が出来ても止める事を自信を持って出来なければ危険が増すだけです。
つまり、
- バイクが停まっている状態
- 走り出しの瞬間
- 停まる直前
- 停まったあと
が基礎の基なんです。
スタート練習
まず最初は、回転数を上げず(アクセルをあおらず)クラッチ操作だけでバイクを発進させる練習をします。練習なのでクラッチ板を保護する意味も込めてこのような練習をお勧めしていますが
これを何度も繰り返すことによって
- 半クラ技術を向上させる
- スタート時の不安定さに体を慣れさせる
ことを、頭ではなく体に「感覚的に」憶えさせます。
段々慣れて来たら少しずつハンドルを切って、さらに不安定な状態を作り出して小回りやUターンをする感覚を掴みます。小さく回転する際は、内側の足を補助輪として使いながら、
駆動力=速度=遠心力=バンク角
のバランスが取れるまで何度も繰り返し練習します。自信を持ってスタートを出来るようになったら少しずつアクセルとの連動を確認しましょう
超低速制動(ブレーキ練習その1)
バイクが前に進んだら、次に大事な大事なブレーキ練習を同時に行いましょう。
あなたのバイクは、ブレーキを握ったらどんな止まり方をするでしょうか?最初は怖いから思わず「ガツン」と握ってしまうかもしれませんが、目と体が慣れてくると「調節握り」が出来るようになります。何度も練習して、ブレーキに対する自信と技術をまず身に付けてください。この超低速でのブレーキ練習は徹底的に行うべきです。ブレーキさえ体に染みつけば、思わずスピードが出てしまった時でもパニックにならず冷静に体が反応してくれます。ちなみに私は自分の子供に自転車の乗り方を教える時これを何度も練習させました。
低速急制動(ブレーキ練習その2)
時速30km/h 程度からゆっくりとブレーキを握る練習を何度も繰り返します。
- 最初はフロントブレーキだけ
- バイクは真っ直ぐに立った状態で行う
- 握り始めから「ガツン」と握らず、徐々に入力を強めるイメージ
- 腕を棒のように突っ張らず、フロントフォークの沈み込みに合わせて腕を伸ばす
- 足を着く時、右足、左足、両足を順に着いてみて、自分が一番楽な方法を決めて停まる
- ふらつかず、慣れて来たらリヤブレーキのみの練習
- 最後はフロント/リヤブレーキ共に使って制動距離を縮める練習をする
練習で意識すべきポイント
上記に書いた練習の際には意識してほしいポイントが有ります。
【スタート練習】
- 慣れないうちはハンドルがふらつくので、その状態をコントロールできるまで体で何度も憶えさせる
- 目線が近すぎると恐怖心からクラッチを繋げなくなるので、少し遠くに目線を持っていく
- 体の力を抜き、バイクが真っ直ぐに進むイメージを持って練習する
- 坂道などは、リアブレーキを上手く利用して右手の負担を減らす
- 最初は下り坂で練習したら楽かもしれません
【ブレーキ練習】
- 路面の状態をしっかりと把握し、尚且つ目線は近過ぎないよう注意する
- 上半身に縦Gがかかり体が前に出てしまうのを防ぐためハンドル(手)にある程度力が入りますが、上にも書いたように腕が突っ張らないようにすること
- バイクが停まる瞬間と足を出す時のバランスのとり方、最後はブレーキを少し緩めて停まるショックを軽減させながらバイクのバランスを取る
- 自分のバイクの制動性能(距離)を少しずつ覚える(9割の力で掛けると6m/5割で掛けると10m等)
- タイヤの空気圧を管理しておく(0.1~0.3kgf程低目がいいかも)
ブレーキ練習に関して言うと、フロントタイヤを潰す(タイヤをクッション代りに利用する)イメージを持てると安心感が増します。
空気がパンパンに入ったバランスボールより、空気が抜けて柔らかくなったバランスボールの方がしっかりと受け止めてくれるのと同じイメージです。
こんな練習はやってはいけません
-
回転数を上げ過ぎない
⇒ スピードのコントロールが難しくなる(最悪ウイリーしちゃいます・・)
⇒ いつまでも半クラに頼りすぎてしまう
⇒ クラッチ板が無くなる
-
タコメーターばかり見ない
回転数は目安にはなりますので最初は見てもいいのですが、イザ!走り出した時には「目線は遠く」を意識しましょう。
-
ブレーキ練習は速度を出し過ぎない
というか、最初は自転車並みのスピードから始める位で良いと思います。スピードに対する恐怖心は人によってそれぞれですので、最初からチャレンジはしない様にしましょう
そのほかには、
- ガツンとブレーキを掛けない
- 最初はアクセル戻すのとブレーキをかけるのを同時にやらない
- タイヤが冷えている状態でやらない(しっかり温める)
- 決して無理をしない などなど
見た目を気にして無理に伏せたりせず、力を抜いて楽なフォームで練習
上半身を伏せてカッコいいフォームを意識する人が多いですが、そういう人ほど上半身を出来るだけ起こして力を抜くように指導すると
「こんなに楽に乗って良いんですか?」
「目線が高くなって恐怖心が和らいだ」
「目線の角度(ヘルメットの角度)が上向きになるので前(遠く)が見やすい」
という意見を頂きます。リラックスする事は全ての第一歩です。緊張しない様、たまには深呼吸して落ち着きましょう
正しい知識とイメージを持った上で繰り返し練習すれば上達します
こういう基本練習は意外と見落としがちで、ここまできっちりと「自分でしっかりと練習した」と言う人に出会ったことが有りません。バイクは自分の体で「操作」する乗り物ですが、日常的に利用するものではありませんので効率よく練習し、体に動きを覚えさせる必要があります。それには正しい練習方法を知り、正しく体を動かせるようになり、尚且つ意識せずに動かせるようになるまで反復練習をします。
百獣の王 武井壮さんが基礎練習、体の使い方のヒントを教えてくださる動画があるので参考にされて下さい
立ちごけしない為の練習
技術的な事について一つ一つ書きましたが、ここで立ちごけしない為の練習方法をひとつ。
それは、
スタート ⇒ 2~3m走行 ⇒ ブレーキ です。
上記に書いた超低速ブレーキ練習と重なりますが、これを最初に何度も繰り返す事でとっさの時に対処できるようになります。
両足は出したまま、いつでも足を着けるようにしておけば安心です。片足しか届かない人でも何度も練習する事でお尻のずらし方、体の使い方が身に付きます。立ちごけのほとんどがエンストや極度にバランスが崩れた時に起きますが、最初にこの「おっとっと」状態に対応する練習をして、ヤバいと思った時に即座にブレーキを掛け、適切に足を出せるようになると不意の立ちごけに対処できるようになります。また、究極はヤバいと思った時に足をバイクに挟まれずに逃げるというソフトランディング?の練習にもなります。体勢を立て直そうと思って無理に踏ん張ったりすると体のどこかを痛めてしまいますからね。(特に中高年の方やリターンライダーの方は注意しましょう)。
スクールでおなじみの三好インストラクタ―は、「ヤバいと思ったら逃げるが勝ち。バイクはお金で直るが人間はお金だけでは簡単に治らない」という名言を残しています。
バイクの練習では、恐怖心との付き合い方も同時にマスターしよう
上にも少し書いていますが、バイクで日常にないスピードを初めて出すときは、まず恐怖心が先に来るかと思います。時速20kmでもそう感じる人もいるでしょう。この恐怖心が有る時は絶対にスピードを不用意に出してはいけません。バイクの重さと速度でパニックになるからです。でも安心して下さい。何度も何度も繰り返し練習をすれば必ず目と体が慣れてきます。
そして、バイクにはいつまでたっても恐怖心がつきまといますし、この恐怖心を忘れた時に漫然運転や過信が起こり事故に繋がったりします。
初期の段階でこの恐怖心との付き合い方をマスターする事は非常に大切です。
練習を繰り返して、テクニックだけではなくライダーとしての心得も同時に上達させたいですよね。
自分の身は自分で守りましょう
練習の際の安全装備などは大丈夫でしょうか?私は技術的な事だけでなく安全装備を常に心掛けています。プロレーサーもしかり、彼らは常に世界トップクラスの安全装備を身に付けて走っています。装備品に関しては専門店で準備しましょう。ホームセンターで販売しているような簡易的な装備でバイクに乗るのはお勧めできません。(最低でもJIS規格品を使いましょう)
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その他、わからない事があれば「問合せ」からいつでもご質問くださいね。
最後までお読み頂き有難うございました!(^^)
わかりやすい説明ですね!
参考にさせていただきます。
坂口さん>
有難うございます(^^)
他にわからない事など有ればいつでもご質問くださいね!