中高年のリターンライダーが注意すべき5つの事

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前回までしつこくやっていたニーグリップですが、リターンライダーの方からすると過去の経験則から自然と出来ている方も多いと思いますので、今回は特に最近のバイクを購入された方に向けて注意しておきたい5つの事を確認しておきたいと思います。

 

確実に体力が落ちています

「余計なお世話だよ」 という声が聞こえてきそうですが、私自身が年々感じている事ですので、若い時と比べてどこが衰えているかを確認しておきたいと思います。

  1. 目が見えない
  2. 動体視力が落ちている
  3. 筋力(体中)が落ちている
  4. 耳が聞こえにくくなっている
  5. 体が硬くなっている

一つ一つ見ていきましょう

1、目が見えない

状況判断が遅れます。又、雨の日などは顕著ですのでクリアシールドを用意しておきましょう。

2、動体視力が落ちている

同じく状況判断が遅れてしまいます。怖いのは風景に惑わされてスピードが出てしまう時です。

3、筋力(体中)が落ちている

若い時のように、頭と体がリアルタイムにリンクしません。余裕を持って運転しましょう。

4、耳が聞こえにくくなっている

最近はエンジン音すらしない静かな車が走っています。いきなり現れるのでハッとしますよね。

5、体が硬くなっている

3と同じく、とっさに操作しようと思っても体が言う事を聞きません。。。また、腰を傷める原因にもなります。

最近はおじさんに優しい便利なシールドも登場していますね。

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バイクが圧倒的に進化している

こんなパワーをどこで使うんだろう、、、、と言う程、今どきのバイクはパワフルです。しかも昔750、今1000ccが主流になってきていますのでパワー的には余計に有り余っています。なのにバイク自体はコンパクトになり、重量も昔に比べると軽くて扱いやすい、コーナーもバイク任せでそこそこ曲がれてしまうという事でついつい気分がノッテきてしまうんですね。扱いやすくなる事での落とし穴は「思っている感覚以上に攻めてしまう」事です。

そしてもっと怖いのはやはりスピードが出てしまうという事です。車目線からしてみると、バイクがコンパクトになっている分スピードが出ているようには見えにくくなっていますし、最近多くなってきた高齢の運転手さんは余計に判断が着きにくいと思います。

 

タイヤの進化もスゴイ!

上記と同じでタイヤの進化も凄まじく、一昔前のスリックタイヤレベルのグリップ力を発揮するタイヤも出て来ています。グリップが良いとついついバンク角が増えてしまう。コーナーにもいつもより高いスピードで進入できてしまう、というふうになりがちですが、ここでも自制心を持って、かなり余裕を持って走るように気を付けてください。

サーキット走行でも良くある話なのですが、タイヤのグリップが上がるとタイムが落ちてしまうという方がよくいらっしゃいます。これはどういう事かと言うと、グリップ力が上がってコーナーが気持ちよく走れるようになる事でバイクが寝ている時間が長くなってしまい、またコーナリングスピードも上がる事により旋回力が落ちてしまう事に気付かない事が多いのです(本当は適切なスピードまで減速した方がクイックに旋回出来ます)。 また、バイクが寝ている時間が長くなってしまうという事は、それだけリスクも高まります。公道なら万が一の危険回避の余裕が少なくなってしまいます。

タイヤは特にフロントのグリップが上がっていますよね。この事で進入スピードが高くなってしまうのも危険要因の一つです。

タイヤの性能が上がる=限界点が深くなります。

限界点が深くなるという事は、万が一のことが起きた時の余裕がなくなるという事ですよ

あと(そんなにいないと思いますが)、レースにも使えるようなハイグリップタイヤが市販されていますが、最近のレース用ハイグリップタイヤは"タイヤウォーマー"の使用が前提になっており、タイヤの温度管理が非常にシビアです。タイヤ自体の温まり方も遅いだけでなく、温まっていないタイヤはほとんどグリップしません。極端に言うならば、冬の冷たい路面を走るとツルッツルといっても過言ではないレベルです。タイヤ購入は信頼のおけるショップさんに相談されてから決められて下さい。

 

ブレーキも進化している

これは大変有難い機能の反面、雨の日など急な路面状況の変化には気をつかわないと、感覚だけでギュッと握ってしまうとぬれた路面では簡単にロックしてしまう恐れがあります。最近はABS(アンチロックブレーキシステム)がついている優秀なバイクも有り、バイクに乗った事の無い人でも短い距離で止まれてしまうという進化を遂げていますが、やはり公道ではこのシステムは利用しないにこしたことはありません。車と違ってタイヤは2個しかついてませんので、バランスを崩すような事が想定されるような状況は極力避けましょう。

 

バイクはあるけど乗る時間が少ない

社会的立場もあり、家庭もある年代の皆さんです。若い頃のようにしょっちゅう好きなバイク(趣味)に没頭できるわけではありません。

常日頃からバイクに接してるのであれば感覚も戻りやすいと思うのですが、人によっては年に数回しかバイクに乗れないという方も多いでしょう。スクールに来られる方もそういう方が増えています。体力的な事も勿論有りますが、バイクと言うのは非日常のスピードが出る乗り物ですので、この感覚や慣れというのが非常に大切になってきます。

若い頃とのギャップは思っている以上に運転操作に影響しますので、楽しく乗る前に、安全にバイクライフを楽しむためにもライディングスクールなどを利用される事をお勧めします。基礎の見直しをしっかりできますので、勇気を出して一度問い合わせてみてはいかがでしょうか?

 

以上、5つの注意点に触れてみました。

確かに最近のバイクは気持ちよく乗れます。

しかし、それだけに社会に順応した判断力や自制心も求められるようになってきていますよね。

お家に帰るまでがバイクライフです。

笑顔で家族に会いに帰りましょう(^^)

ShiftGraphiX / Pixabay

   
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